【甚大な地域格差】北海道内の医師、1000人ほど不足

国内の医師不足は拡大していく一方で、特に埼玉県の医師不足は著しいと言われていますが、他の都道府県や地方でも拡大は続いています。

北海道では道内の医療機関を対象に、「必要医師数実態調査」を実施しました。
その結果、2014年6月1日時点で必要な医師数が13157人であったのに対し、実際にいる医師の数は12013人と1144人ほど不足していることが
判明。

2次医療圏内では宗谷の倍率が最大


北海道が行った「必要医師数実態調査」ですが、実は今回で3回目となります。

1回目は2010年に厚生労働省が全国一斉で実施し、2011年には北海道が独自に実施しました。
3回目の今回は道内の病院572ヶ所、有床診療所468ヶ所の計1040ヶ所を対象に調査。
そのうち767施設から回答を得ています。

今回の調査では実際の医師数に対して何倍の医師を必要としているかの倍率を示す「必要度」も割り出しています。

特殊医療を除く一般的な医療サービスを提供する医療圏を「二次医療圏」
と呼ぶのですが、
道内にある21地域の二次医療圏の内、必要度は宗谷が最も高い1.23倍を記録しました。
二次医療圏は言い換えると「地域内で医療サービスを完結できる単位」です。

つまり、宗谷を始めとした多くの地域では地域単体で十分な医療サービスを行えていないということが分かりました。

全国平均並みの医師数を持つ北海道だが……


北海道の人口当たりの医師数は全国平均並みであり、一見すると医師不足を実感できないかもしれません。

しかし、都市部に平均以上の医師が従事している事実があり、平均医師数といってもあてにならないのが現状です。

特に北海道は広大な土地があり、へき地も少なくありません。
地域格差が大きいため、十分な医療を施せるほど医師数が確保できていないというのも頷けます。

地域格差の内訳


2014年の7月に発表された『北海道の医師確保対策について』によると、人口10万人に対する医師数の北海道全体の平均は226.5人。

しかし、第二次医療圏に該当する地域で、この平均医師数を上待っているのは上川中部の314.9人と札幌の274.8人の2つだけです。
平均を上待っているのが全21ヶ所ある中のたった2ヶ所しかないという現状は大変逼迫していると言えるでしょう。

北海道では医師確保対策を昔から続けてきています。
その内容は、自治医科大学卒業医師の派遣、北海道地域医療振興財団ドクターバンク事業、指導医養成事業、医師版移住促進事業、そして医師不足状況調査など様々です。

しかし、現状を見るとこれらの対策がまだ成果に結びついていないと言えるでしょう。
調査内容を北海道は1月6日に道議会保健福祉委員会へと報告しました。
今回の調査結果が現状の改善につながるか目が離せません。

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