厚生労働省は「女性医師の更なる活躍を応援する懇談会」を立ち上げ、
8月8日に初会合を開きました。
また、8月24日に女性医師が働きやすい職場づくりを議論するシンポジウムを都内で開催する予定です。
安倍政権の女性の活躍支援方針を受けて厚生労働省が動きだしたのですが、女性医師が働きやすい環境は医師不足解消にも期待が持て、動向に
注目が集まります。
女性医師の問題
根本的に
妊娠・出産・育児によって離職・休職した女性医師への理解が不足しています。
職場において理解が足りないため、復職を躊躇してしまうのです。
また、育児休暇明けに復職を考えていても、休職明けの女性医師を支援する制度が未熟なため、
どうしても
家族に迷惑をかけている
と感じてしまい、
罪悪感から結果的に離職を選ぶ方もいらっしゃいます。
支援方法
女性医師の復職・職場環境改善にはどのような支援を行っていけばよいのでしょうか。
女性医師が気にかけているのは子どものこと。
そのため、
託児所・保育所・児童施設・病児保育などの施設の充実
は
欠かせません。
最新の知識、新しい技術が必要な医療現場ですが、ブランクによって知識・技術が習得できなかった女性医師からしてみると大きな不安材料
です。
そのため、
復職を支援する講習会、実施研修
などを求めている声も多くあがっています。
女性医師の中にはフルタイムの勤務は不可能でも時短勤務ならば可能、という方も多くいらっしゃるので、
柔軟な勤務制度
を整備していかなければなりません。
一部で行われている支援
関西医科大学付属枚方病院にある保育施設では、手術時間の延長なども考慮して、
当日の申請でも午後8時までの延長保育が可能
となっています。
また、東京女子医科大学では、時短勤務・院内保育所の設置に加えて、
地域住民・学生の保護者らが医師などの子どもを保育園・幼稚園に
送迎する「ファミリーサポート」制度
も導入しています。
何が起こるかわからない医療の現場において、定時での帰宅が困難になる場合があります。
そのような状態の時に、女性医師が最も不安に思うのは育児のこと。
だからといって、患者を放置するわけにもいきません。
女性医師にとって理想的な環境づくりは医療現場の諸問題解消にも大きな効果があるので
設備・制度を整えることは急務
でしょう。
そのためには今回の懇談会やシンポジウムを政府が主体となって開催していくことが重要になります。