内科医募集の求人を調べる前に「知っておくべき千葉県内の医療課題」をご存じですか。
現在、千葉県の医療圏において課題とされているのは大きく4つあります。1つは「医師不足等を原因とする病院・診療科の縮小・廃止」、そして「機能が類似する医療機関の並立と経営の悪化」、3つ目に「大病院への患者の集中」、最後に「在宅医療支援に対するニーズの増大」です。各課題を把握することで、一歩リードした内科医転職を実現できます。逆にこれらの情報収集を怠って募集求人に飛びついてしまうと後々後悔してしまうことも・・・。そこで、この記事をチェックするだけで「千葉県の医療課題」を把握できるよう説明したいと思います。
(1) まず「医師不足等を原因とする病院・診療科の縮小・廃止」に関してです。平成16年4月にスタートした「新医師臨床研修制度等」の影響を受け、千葉県内では平成16年から平成20年8月までの間に医師不足を理由に81科目が診療停止・廃止されています。これは、「新医師臨床研修制度等」の開始により、それまで私立医学部附属病院から医師派遣されていた常勤医師数が35名(平成16年)が、平成20年には13名までに減少したことが大きな原因です。残された医師は長時間労働を余儀なくされ離職率が高まり、結果的に病院は患者の受入数の制限をかけることになり、これが経営悪化につながるという悪循環をおこしています。逆に言うと、医師確保が経営改善に直結するため、千葉県内の病院は常勤医師の確保に注力している状況です。
(2) 次に「機能が類似する医療機関の並立と経営の悪化」に関してです。千葉県にある中小病院に転職を検討している内科医は特にチェックが必要な項目です。なぜなら、機能が類似している病院同士は患者数や医師数の確保ができなくなると経営の悪化が進むために、せっかく転職しても病院が閉院されてしまうリスクがあるためです。類似する中小病院への転職を検討するにあたって、通勤距離や年収だけでなく、「集患能力はあるのか」「十分な医師が在籍しているのか」をチェックすることで、より安定した病院への転職を実現することができます。
(3) 3つ目の「大病院への患者の集中」に関してです。専門的なスキルアップを目指して症例が集まりやすい大病院へ転職できたのはいいが、長時間勤務や休日返上で働く日々が続いて離職を余儀なくされるという話は珍しくはありません。例えば、旭中央病院では、一日の平均外来患者数が約3500人と全国の自治体病院の中でも突出して多いという状況です。勤務医師の疲弊を引き起こす原因は外来数だけでなく救急対応も含まれます。その増加率を地域別にみると、銚子市50%、香取地域26%、匝瑳地域38%、山武地域52%、茨城県鹿島地域137%と平成12年から平成20年の間に激増している状況です。転職後に激務によって体調を壊さないためにも、転職先病院の医師一人あたりの平均外来数、救急対応数などをチェックされることが重要です。また、他の病院や診療所との役割分担が出来ているかもチェックする必要があります。すべての機能を1つの病院で対応する場合は、対応できるだけの医師数・看護師数が十分か確認する必要があります。
(4) 最後に「在宅医療支援に対するニーズの増大」です。ご存じの通り、日本全体で進む超高齢化という課題は千葉県でも同様です。千葉県内の総人口に占める65歳以上の人口割合は平成27年には26.2%まで上昇するといわれています。実数でみると、平成27年までには65歳以上のシニア層が約53万人に増加し、もともと病床数が少ない千葉県でこの数を対応するのは難しい状況です。また、最期を過ごす場として自宅を希望する患者も多く、在宅ニーズは増大しています。しかし、一方で往診実施診療所・病院数や訪問看護ステーション数は頭打ちになっており、ニーズに追いついていないのが現状です。この背景には、オンコール体制が十分に確保できていないことが挙げられます。ここでも、医師不足と体制構築の遅れが目立っているのです。将来、千葉県で在宅医療に携わりたい場合は、往診実施診療所や病院での経験を積み、地域連携が取れていることを確認した上で開業を検討することも必要となるでしょう。
先ほど、千葉県内の医療課題を例に「転職する場合にチェックすべき点」をご紹介しました。ここでは、内科医に多い3つのニーズ別(①専門医取得を視野に入れた転職、②開業を視野に入れた転職、③プライベートな時間を確保するための転職)に的を絞り募集中求人をご紹介したいと思います。
(1) まず、千葉県内の病院で内科医専門医を取得されたい内科医におすすめの病院は、下記の16の病院です。これらの病院は、研修医のみの採用が多いという印象がありますが、常時、様々な科目の医師募集をされています。大きな病院のため、募集人数も幅があるのが継続募集されている理由の1つです。中には、全国・世界で活躍する医師が集まる病院もあります。詳細について確認されたい点があればお気軽にお問い合わせください。
独立行政法人国立病院機構千葉医療センター、千葉県がんセンター、新松戸中央総合病院、東京勤労者医療会東葛病院、千葉西総合病院、国保松戸市立病院、東京歯科大学市川総合病院、国立国際医療研究センター国府台病院、JCHO 船橋中央病院、船橋市立医療センター、船橋二和病院、小張総合病院、成田赤十字病院、総合病院国保旭中央病院、独立行政法人労働者健康福祉機構千葉労災病院、鉄蕉会亀田総合病院
(2) 次に、千葉県内で開業を視野に入れた転職を検討されている内科医におすすめなのは、開業支援をされているグループ展開のクリニックです。千葉県内では、薬局グループや医療機関が開業支援を無料で展開されている施設があります。例えば、医療法人祥孝会やマキノ薬局グループなどです。支援する施設によって支援内容は違います。また、支援する代わりに求められることも千差万別です。一から開業準備をされるよりも支援がある分、リスクや資金をうまく運用することができますが一方で制約があるのが一般的ですので、その内容についてしっかりと把握されることが重要です。現在、勤務医として働かれている場合はいきなり開業するのはリスクが伴いますので、定期非常勤やスポットでも構わないのでクリニックでの経験を積まれることをお勧めします。クリニック未経験でも積極的に採用・教育に力を入れている診療所も多数あります。また、将来開業するエリアが決定している場合は、その医療圏の事情を知るためにも定期非常勤として働かれてみることをおすすめします。
(3) 最後に、プライベートな時間を確保するための転職を検討されている内科医におすすめの病院は慢性期・回復期の病院です。急性期病院と違い、患者の急変が少なく対応が難しい場合は連携している病院への搬送が可能なため、オンコール対応や当直業務も穏やかな傾向があります。子育て中の女性医師からは「常勤として働き続けられる」と人気が上昇しています。ちなみに、千葉県内の療養型病院は116施設あります。その中でも子育て中の女性医師やプライベートな時間を大切にしたい医師に人気の病院をご紹介します。例えば「初富保健病院」です。この病院は週4日で常勤医師として働くことができる療養型病院です。当直無しでもOKなので今まで当直やオンコールでプライベートな時間を楽しめなかった医師におすすめです。また「千葉南病院」はブランクのある女性医師や育児中の医師も積極採用しています。勤務時間に制限がある場合も相談にのっていただける数少ない病院の1つです。
その他、健康診断や人間ドック等の勤務もプライベートの時間を確保しやすくなります。
千葉県の医療課題やおすすめの病院をご紹介しましたが、ここではメディカルビジョンおすすめの求人をご紹介します。
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