大阪で公立病院へ転職したい医師のために、募集内容の傾向についてご紹介いたします。
大阪にある国立病院は5施設あります。もっとも大きい病院は国立病院機構大阪医療センターです。国立病院機構大阪医療センターの医師募集は、医師免許取得後5年以上の経験がある医師を採用する傾向にあります。特色としては、定年が65歳である点と、宿直がない科目もあるという点です。子育て中で宿直が難しい医師におすすめです。また土日祝日がお休みという点も公立病院ならではの人気ポイントです。
国立循環器病研究センターでは、「心血管リハビリテーションコース」という専門修練医のためのコースを新設されています。こちらも医師免許取得後5年以上の経験のある医師が対象で、2年間という期間が決まっているのが特徴です。循環器の専門病院であるため急性冠症候群の症例も多く扱っており、スキルアップを目指す医師が全国から集まっているため、切磋琢磨できる仲間にも出会うことができる希有なおすすめの病院です。
刀根山病院は、経験年数などの指定はなく、未経験の科目でも興味が有れば採用を検討してもらえます。平成27年4月からは非国家公務員となる点は注意が必要です。
国立病院機構大阪南医療センターは、医師経験年数6年以上の方を対象に採用をしています。求人情報はあまり詳細を公開されていないため、転職を検討される場合は直接応募よりも医師専門の紹介会社を通して情報収集されることをおすすめいたします。
最後に国立病院機構近畿中央胸部疾患センターですが、こちらも医師経験年数5年以上の方を対象に採用しています。給与は、卒後5年程度の場合 約870万円、卒後10年目程度の場合 約1000万円,卒後15年目程度の場合 約1300万円を提示されています。宿直日直があるのが前提となっています。
このように、国立病院の場合は最低でも医師免許取得後5年以上の経験がないと常勤医師として採用してもらえない傾向だと分かります。また、給与形態はほぼ年功序列で医師免許取得後15年以上であっても年収は1300万円ほどで決して高い給与ではありません。しかし、国立病院ならではの症例に出会うことができ、スキルアップを目指す医師に人気の病院であることは間違いありません。最先端の技術と設備、指導の中で切瑳琢磨できる仲間と一緒に医療の業を磨きたいという医師にはぜひおすすめしたい国立病院ばかりです。しかし、中には刀根山病院のように、経験や科目に関係なく入職できるものの、平成27年の4月を境に非国家公務員になる病院もあるため、転職前にチェックが必要です。
国家公務員であるため基本給に置ける条件交渉は難しいのが現状ですが、スキルや経験があれば、手当の部分で給与アップ交渉が可能な病院もあります。転職エージェントに依頼する場合は、転職したい病院へ転職成功事例がある会社に依頼すると条件交渉もスムーズでおすすめです。
大阪にある市立病院は約21施設あります。それぞれの医師募集状況を確認します。大阪でもっとも病床数の多い市立病院、大阪市立総合医療センターは常勤医師の募集を公開されているケースは稀なため、運良くご自身の科目で医師募集されていることを確認できたらできるだけ早く応募されることをおすすめします。市立豊中病院では、一般的に医師不足が叫ばれている科目でしか応募がないのが現状です。例えば小児科や産婦人科、麻酔科、救急科などが当てはまります。豊中市で働く医師の平均給与月額は1,154,600円(43.1歳)です。
東大阪市立総合病院の常勤医師募集状況は、平成27年10月に緩和ケア病棟を新設するにあたって医師の募集を開始しています。他の市立病院に比べると応募時の経験年数といったしばりがなく、比較的オープンに医師募集情報を公開しているので定期的にチェックしていればご自身の科目が募集になるタイミングを逃しません。
市立吹田市民病院は、医師の平均給与が約1585万円(平均46歳)とやや高めに設定されているのが特徴です。応募資格も、医師免許取得後3年目以上と他の市立病院よりも応募しやすい傾向にあります。
市立岸和田市民病院は、院内保育所・病児保育所を完備しており、常勤医師でありながら短時間就労が可能なため、子育て中の医師にも人気の高い市立病院です。また、医師の業務負担軽減を狙って医療秘書を配置しており、医師の働きやすさを追求している病院と言えます。このように、医師にとって嬉しい制度を導入しているため、人気が高くなかなか募集がでないのが現状です。
八尾市立病院は比較的、随時医師の募集をされており、医局や出身大学に左右されないオープンな病院です。平成16年に新設したばかりの病院は明るくきれいなのはもちろん、医局室や当直室にも工夫がされており、院内保育所が完備しています。
ここで紹介した市立病院は大阪にある病院の一部ですが、医師の求める勤務体系や、子育てと仕事を両立したい医師に嬉しい体制をぞくぞくと整えている公立病院が多く、どれもおすすめできます。ご自宅からの距離と相談して、「高年収は期待せずに、しっかりとスキルアップもプライベートな時間も大事にできる働き方」を実現できる病院が多くあります。
もちろん全ての病院が現時点で整っている訳ではないので、転職前には様々な病院を見学されることをおすすめします。
大阪にある国立病院、市立病院など公立病院をご紹介しましたが、ここでは現在医師を募集している公立病院をご紹介します。
公立病院の中には、表向きには医師を募集を公開しない病院もありますので、気になる病院があればお気軽にお問い合わせください。