コンタクト診療を行っている眼科の多くがコンタクト販売所に隣接しています。
これは、コンタクト診療所の大きな特徴です。コンタクト販売所とコンタクト診療所は別の経営母体でありながら、強力な関係が構築されています。そこで、一昔前に問題になったのが「管理医師の名義貸し」です。通常、コンタクト診療所には管理医師を置く必要がありますが、その管理医師は他の医療機関で兼務することは許されていません。しかし、他の病院に勤務しながら、管理医師として名義だけ貸すという違法行為が一部で蔓延していた時期がありました。その結果、コンタクト販売店に隣接しているクリニックでは眼の障害発生率が高いことも分かっています。
このように「名義貸し」や「無資格者により診療」だけでなく、コンタクト診療所にはもう1つの注意点が存在します。それは「診療報酬の水増し請求」です。事実、コンタクト診療所数からは考えられない請求が行われていた事実が明るみになりました。この状況を重く見た厚生労働省は監視や指導を強化し始めました。このように、他の眼科クリニックとは違い、コンタクト診療のみをメインに行っているコンタクト販売店に隣接したクリニックで高年収の医師募集が掲載されていても、じっくりと過去の運用方針からチェックする必要があります。
チェックポイントとしては、過去に「名義貸し」「診療報酬の過剰請求」といった事実がないか、もしあった場合、現状はどのように対策しているのかを挙げることができます。しかし、このような情報はなかなか表立って出てこないため、個人で調べるには限界があります。そこでお勧めしたいのは、そのエリアに精通した紹介会社のエージェントに聞いてみることです。紹介会社のエージェントは、医師や医療機関から様々な情報を入手しているため、コンタクト診療を行っているクリニックの経営母体の運営方針など具体的な情報をスピーディに知ることができます。
では具体的に、Web上に公開されているコンタクト診療所の医師募集求人を見つけた場合の重要確認ポイントをご紹介します。
まずは「開設者」です。開設者が株式会社となっている場合はその運用方法や勤務内容について事前に確認をとり、転職を希望する場合は条件内容を書面に落とすことが望ましいです。口だけの約束になってしまい、実際に入職してみると予想外の勤務時間や対応を迫られトラブルに発展するケースがあるためです。
次に「年収」です。年収3000万円以上の提示がある場合は注意が必要です。コンタクト診療所で勤務する医師の平均給与は1800万~2000万円前後と言われています。その中で年収3000万円以上の提示があるのは何か理由が存在します。「どうして高額な年収が提示できるのか、何かノルマがあるのか」という点については開設者にしっかりとヒアリングを行い、可能であればそれらの内容を書面に落とすなどの対策をおすすめします。
また「転科可能、未経験ok」という医師募集求人も確認が必要です。未経験にもかかわらず、管理医師・院長としてコンタクト診療所で働けるという求人の場合は、どんな研修があるのか、未経験で対応できる範囲はどこまでか、何かトラブルが起きた時の責任範囲は医師にどこまであるのかなど、十分に確認する必要があります。
さらに「勤務時間」も確認が必要です。コンタクト診療所は土日勤務や夕方~夜勤務があるためです。平均の残業時間や、お昼休憩がしっかりと取れるのかも確認しておくとよいでしょう。
Web上で募集されている「眼科医求人」の多くは、好条件の求人が多いと感じるかもしれません。しかし、その求人の表面的な情報だけに踊らされるのではなく、表面的な情報に隠れている情報こそしっかりと見極める必要があります。しかし、このようなチェックポイントを自身の印象を悪くせずに直接確認するのは骨の折れる作業です。このような折衝に自信がない場合は、経験豊富な転職エージェントに依頼するというのも1つの方法です。転職エージェントは、コンタクト診療所に関する客観的な情報も多くもっているため、条件が妥当か、眼科医に不利になる勤務内容がないかをプロの視点で指摘してもらえます。そのため、自分だけで転職活動するより適性な条件交渉をスムーズに実施してもらえるのがメリットです。
初めてコンタクト診療所に転職をする場合や転科希望の医師の方は、まずは転職エージェントに登録されてみてはいかがでしょうか。そこで、信頼できるエージェントと出会えれば、転職は半分成功したも同然です。
ここでは、医師専門の転職エージェントとして25年以上の歴史があるメディカルビジョンがおすすめするコンタクト診療所の医師募集求人をご紹介いたします。
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