全国で心臓カテーテル症例数トップクラスの医療機関がどの病院かご存知でしょうか。また、それらの病院の医師求人の年収や勤務条件をご存知でしょうか。
心臓カテーテルなどの循環器系症例数の多い病院名などはよくご存知でも、それらの病院の医師求人情報や、実際の年収・勤務条件などをご存知の方は少数です。なぜなら、これらの医師求人は人気が高いために、ウェブ上に公開されないままに募集終了となることが一般的なためです。しかし、これらトップクラスの医師求人情報を知っておくと、ご自身が転職を検討される際に一つの基準となり、条件交渉など優位に進められるようになります。
では、実際に心臓カテーテルなどの症例数がトップクラスの医師求人について詳細をご紹介します。まずは、小倉記念病院についてご紹介します。小倉記念病院は、心臓カテーテル治療症例数が約940例と全国で最も手術数の多い病院です。スキルアップを希望する医師からの応募が多いため、基本給与は月額45万円~+諸手当と決して高くはありません。もちろん、平日だけでなく土日祝日の日当直も含まれての金額になります。福利厚生としては、子育て中のスタッフがキャリアの断続がないように保育所を完備しており、またスタッフ間の交流を深められるよう年に1回の旅行や部活動に取り組まれています。特色としては、はやり冠動脈治療や末梢血管治療だけでなく、今までは外科的な処置がメインだった大動脈弁狭窄症、僧帽弁狭窄症、心房中隔欠損症、動脈管開存症、肺動脈弁狭窄症などの疾患にもカテーテル治療を積極的に行っている点です。これが実現できるのは、循環器科の医師だけでなく心臓血管外科医とのディスカッションが前提になり、そのチームプレー体制があることが一番の特徴といえます。このような病院でスキルアップを実現し、手術数をこなしていけば間違いなく長期的には年収アップも見込めます。また、ここで得たスキルはどの病院でも重宝されるため、長い目でみれば年収もスキルもどちらも手に入れることができるのがメリットとしてあります。
次に、千葉西総合病院の医師求人についてご紹介します。千葉西総合病院は、日本国内だけでなく海外からも患者が集まる病院として有名です。冠動脈カテーテル症例数は、3017例、頚動脈ステント留置術(CAS)数も105例、腎動脈ステント留置術(PTRA)数も14例あり、カテーテル手術も多岐にわたっています。循環器科医は25名在籍しており、こちらも心臓血管外科医との連携のもと日本トップレベルの心臓カテーテル数を誇っています。先ほどご紹介した小倉記念病院との違いは、研修医や修練医としてではなく即戦力になる医師の採用も積極的に行っている点です。給与も実力・経験・資格さえあれば年収2000万円という金額も現実的な数字といえます。では、具体的に年収2000万円の医師はどのようなスキルを持っていればいいのでしょうか。実はこれらの情報は公開されていません。その背景として、条件交渉によるプラスアルファがあると言われています。つまり、同じ経験・スキル・資格を持った循環器科医が2名いたとしても、その給与や勤務条件に違いが出てくるという意味です。この違いは、転職を試みた時の条件交渉が成功したか否かにかかってくると言われています。そのため、転職に慣れていない医師は転職エージェントを利用されることをお勧めします。
前章で紹介したように、心臓カテーテルなどの症例数が全国トップクラスの病院でも病院の経営方針やエリアのニーズによって募集する医師求人の年齢層から年収や福利厚生に大きな違いが出てきます。特に、大学病院・公立病院か、民間病院かによってその違いが顕著に現れます。大学病院の場合は研究や教育という要素が強く現れます。年収アップやキャリア層は一部の医師に限られることが多く、そのため多くの医師が一人前の証明として専門医などを取得した後は、退職されることが多い傾向にあります。大学医局に残るためには、教授との相性も重要になります。能力と周囲との相性が合えば、研究・教育環境だけでなく、年収や待遇も良くなっていくことは言うまでもありません。また、何と言ってもネームバリューのある大学病院でキャリアを積むことは、一種のステータスも手に入れることを意味します。しかし、それが叶うのは一部の医師に限られます。気をつけなければいけないのは、いかに円満退職できるかという点です。心臓カテーテルなどを扱う循環器科・脳神経外科の場合、上下関係も厳しいことが多いため、円満な退職が転職の成功を握っていると言っても過言ではありません。地方の総合病院などは、今も大学病院からの派遣医師に頼っていることが多く、円満退職できなかったばかりに希望する公立病院への転職を泣くなく断念する医師が少なくないのが現状です。
一方、民間病院の場合、心臓カテーテルなどの症例数を見て日本だけでなく海外からも患者数は増加する傾向にあります。それらのニーズに応えるためには、医師の数は今後ますます増やしていく必要性がありますので、医師の採用にも積極的に展開することが予想できます。給与交渉等も、大学病院や公立病院とは違って交渉余地があるため年収アップも見込めるというメリットがあります。しかし、民間病院も経営者によって運営や方針が違うので、転職を検討するときは病院の目指す病院像と具体的な対策案についても確認を取ることをお勧めします。エリアによっては、今後ますます患者数が増える場所もありますし、経営者によっては積極的に海外の患者さんを迎えるなど、その方針に違いが出てくるためです。
このように、経営者の考えや地域ニーズによって心臓カテーテルなどの手術数や年収交渉の幅に違いがでてくることを知った上で転職活動されることをおすすめします。
そのため、循環器科医としてスキルアップ・年収アップ・プライベートな時間など、どの要素を優先するべきなのかを明確にする必要があります。しかし、実際に希望する医師求人がこの世に存在するのかもわからないまま、それらの要素を決定することは難しいと思います。そこで、様々な病院の医師求人傾向を知っていることで、自分の希望が現実的か非現実的かをチェックできるようになるのです。これらの情報を知るためにも、効率的な方法が、転職エージェントを利用するというものです。しかし、転職エージェント会社も無数にあるため、「循環器科の求人情報が豊富」かを事前にチェックされるといいでしょう。
心臓カテーテルなどの症例数が多い病院の医師求人をご紹介します。