愛知県長久手市には人口60,162人(2020年国勢調査)が住んでいます。
愛知県長久手市の2015~2020年における人口増減率は4.45%と微増傾向となっています。
長久手市を含む尾張東部医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、瀬戸市は-0.97%、尾張旭市は2.92%、豊明市は0.24%、日進市は4.03%、東郷町は2.44%となっていました。
また、尾張東部医療圏全体の人口増減率1.80%となっており、尾張東部医療圏全体よりも長久手市は増減率が高いエリアと言えます。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%で年々減少する傾向ですが、そんな全国平均値のトレンドとは違い、長久手市の人口増加エリアであることがわかります。
次に、愛知県長久手市の高齢化率を調べてみると、17.20%で、長久手市に住む約5人に1人近くの人が65才以上の高齢者となっていました。
この高齢化率は、他の地域に比べて低い数値です。
実際に、全国の高齢化率28.60%と比べると長久手市の高齢化率は、約11ポイン低い地域ということがわかります。
では次に、愛知県長久手市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が2施設(学校法人 愛知医科大学 愛知医科大学病院:900病床、医療法人 橘会 東名病院:58病床)、一般診療所数は49施設あることがわかりました。
次に、これらの医療機関数を人口対比で換算すると、病院は全国平均値よりも少ない一方で、診療所は全国平均値よりも多いことがわかりました。
具体的なデータをご紹介します。
愛知県長久手市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.41に比べて3.32と約半分という低い数値でした。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値72.59に対して81.45と約9ポイント高い数値であることがわかりました。(参照元:最新の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、愛知県長久手市に常勤している常勤医師在籍数は606名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数281.25人と比べて1,007.28人と約3倍以上であることがわかりました。
この結果から、愛知県長久手市の常勤医師数は全国平均より非常に多い地域と言えます。
この原因は、大学病院がある点にあると言えるでしょう。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、長久手市の医療資源は、病院が少ない一方で、診療所数は全国平均値よりやや多く、常勤医師数に至っては非常に多い地域であることがわかりました。
結果的に、他の地域に比べて医師の募集ニーズは低い地域と言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、愛知県長久手市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、愛知県長久手市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では110、2030年は116、2035年は122、2040年では129、2045年予測では135、2050年予測では141と、2020年に比べて約41%増加する予想になっていました。
これらの数値から愛知県長久手市の医療ニーズは現状よりも増加するでしょう。
結果的に、医師の募集ニーズも現状よりも増加する可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では125、2030年は138、2035年は148、2040年では163、2045年予測では183、2050年予測では211と、2020年に比べて約2倍以上増加する予想になっています。
これらの数値から、愛知県長久手市の介護ニーズは現状より約2.1割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも2.1倍に増える可能性が高い地域といえます。