愛媛県の北東部に位置する今治市は、古くから瀬戸内の海上交通の要として、海運業や造船業が盛んで、まさに海とともに発達してきた街であります。また、今治タオルに代表されるように繊維産業も盛んで、タオルの生産に至っては全国シェアの5割を占めるほどです。
そんな今治市ですが、現在少子高齢化と人口減少という2つの大きな問題に直面しています。特に人口減少問題は深刻で、2005年に173,983人だったのが、2010年には166,532人とわずか5年間で、5%弱の人口が減ったことになります。このまま行くと現在人口の約28%を占める高齢者の割合が、2040年には38%を超えるという推計も出ています。
その為、市ではこれらの現状を打破すべく「今治新都市開発」と銘打って様々な対策に取り組んでいます。
この「今治新都市開発」は今治市、愛媛県、都市再生機構が三位一体となり、都市開発に取り組んでいるもので、中心市街地の活性化に取り組み、将来懸念される市内の空洞化を防ぐ試みや、航路の発達による海運業の衰退を防ぐ為、世界でも有数の海事産業の集積都市という地域の強みをさらに発展させるため、人材育成、海事クラスターの構築、海事文化の振興、交流などの事業が進められています。