兵庫県「宍粟市」の医師求人特集（生活＆医療情報）

兵庫県宍粟市は人口37,773人（2015年国勢調査）が住む市です。宍粟市の医療施設数は、病院1施設(公立宍粟総合病院:199病床)のみ、そして一般診療所が26施設でした。では、この医療機関数を人口対比で調査すると、宍粟市の医療機関数はどうなっているのでしょうか。全国の平均医療施設数と比較してみると、病院数は全国平均値よりも非常に低い一方で、診療所は全国平均値とほとんど変わらないことがわかりました。データもご紹介します。宍粟市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.65に比べ2.65と半分以下になっていました。一方、一般診療所数を人口10万人あたりで換算すると全国平均値71.57に対して68.83と約3ポイント低くなっていましたが、大きな差はないことがわかりました。（参照元：2018年11月現在の地域内医療機関情報の集計値/人口10万人あたりは、2015年国勢調査総人口で計算）これらのデータから、人口対比でみた宍粟市の医療機関全体の数は「全国平均より少ない」と言えるでしょう。では、宍粟市の医療機関で働く常勤医師在籍数の状況はどうなっているのでしょうか。宍粟市内の常勤医師在籍数を調べてみると、60名が在籍していました。（2018年11月現在の地域内医療機関情報の集計値）この常勤在籍医師数を、先ほどの医療施設数比較と同じように「人口10万人あたり」でチェックすると、全国平均医師数246.00人と比較して158.84人と約88ポイント低いことがわかりました。このデータから分かるように、宍粟市の医師数は不足しており、現在の宍粟市で働く常勤医師数の募集ニーズは全国平均よりも高いと言えます。募集ニーズが高いエリアは、一般的に条件交渉を優位に進めることができるので、一見転職するには良いと思われがちです。しかし、実際には、今後数十年先には日本各地の市区町村で人口が大きく変動する可能性があり、現状だけの情報だけで転職を決定してしまうのはハイリスクと言えます。例えば、2025年問題（団塊の世代が2025年頃までに後期高齢者による介護・医療ニーズの急増が危惧されている問題）や過疎化、オンライン診療など技術といった環境の変化が今後ますます加速して起こってくるでしょう。このような時代背景もあり、現時点の常勤医師の在籍数だけで将来の医師募集ニーズの見通しを立てることは難しくなっていると言えるでしょう。そこで１つの指針となる「現在から25年後までの高齢者人口の推移」をチェックすることをお勧めします。実際にこのデータをもとに、今後数十年の宍粟市の医師募集ニーズがどのように変化するのかシミュレーションしてみましょう。考察にあたり、推計データとして将来推計人口から計算した「医療需要予測指数」をご紹介します。この推計値によると、宍粟市の2015年の医療需要の実績を100とした場合、2020年予測では97、2025年は94、2030年予測では90、2035年では84、2040年予測では77、2045年予測では69と現状に比べて約3割も減少することがわかります。このように、医療ニーズが減少してしまうため、医師募集ニーズも現状よりも減少する可能性があると考えられます。では「介護施設」での医療ニーズはどのように変化するのでしょうか。早速「介護の需要データ」をチェックしてみましょう。このデータによれば、宍粟市の介護需要予測指数は、2015年実績を100とした場合、2020年予測では99、2025年は106、2030年予測では109、2035年では106、2040年予測では99、2045年予測では89と、2030年までは増加していた数値が減少に転じ、25年後に当たる2045年には現状の介護需要の0.9倍まで減少することがわかりました。このことから、介護現場での医師募集ニーズは、今後10年間は現状維持かやや高まる可能性がありますが、その後は減少すると考えられます。