日田市は、大分県の北西部にある人口約6万7000人の街です。周囲を山々に囲まれ多くの河川が流れ込む豊かな自然環境にあります。春から秋にかけて発生する霧は、のどかな山間の風景をより一層情緒豊かなものにしています。九州北部の各地を結ぶ交通の要衝として栄えた歴史があり、江戸時代には幕府の直轄地として町民文化が栄え、現在も当時の歴史的街並みや伝統文化が残っています。
日田市には18校の小学校と12校の中学校があります。日田市立咸宜小学校は、身分や出身・年齢にとらわれずすべての塾生が平等に学ぶことができた江戸時代の私塾がルーツとなっています。市では核家族化や共働き世帯の増加による家庭教育力の低下や地域のつながりの希薄化などが指摘されています。市の教育委員会は先人の残した教育理念を中核とし、それぞれの学校で特色のある教育活動を展開しています。学習の連続性やゆとりある学習でバランスのとれた「生きる力」の育成を目標とし、小中一貫校の実施を目指しています。現在大名小学校と大名中学校が市内初の小中一貫校のモデル校として研究が行われています。また市では、子どもから高齢者まで年齢を問わずに多彩な勉強ができる場を設け、発表会などを定期的に行っています。