岡山県「備前市」の医師求人特集(生活&医療情報)

備前市の生活関連情報

 備前市は2005年に日生町・吉永町が合併して今の備前市になりました。岡山県の南東に位置し、総面積の75%を山林が占めていることからもわかるように人口密集地が分散していることが特徴としてあげられます。そんな備前市の産業は、備前焼きで知られる「焼き物の町」で、現在はファインセラミックなどの製品開発をすすめています。そのほか、耐火製造業が盛んで全国の耐火物の生産量の約30%を占めています。農業の分野では、稲作を中心に生産性向上を目指しています。また備前市では移住者推進事業として、移住体験住宅を設置したり、空き家情報バンクを開設したりしています。移住した際の住まいに関しては、新築・空き家・家賃補助金事業があり、100万円を上限とした補助金や、賃貸の場合は家賃補助として上限5万円の支給などを行っています。また観光スポットとして、備前焼きミュージアムや八塔寺国際交流ヴィラ(自炊式の築130年の古民家宿泊施設)を開設し、外国人観光客に人気のエリアとなっています。

備前市の医師に関する情報

 備前市の医療施設数を見てみると病院が4施設(備前市国民健康保険市立日生病院:92病床、備前市国民健康保険市立備前病院:90病床、草加病院:84病床、備前市国民健康保険市立吉永病院:50病床)、一般診療所が23施設となっており、人口10万人あたりの施設数で確認すると、病院は全国平均値の約2倍で5ポイント高く、診療所は全国平均値よりも約2ポイント低い状況です。このことから、備前市の病院数は全国に比べて充実している一方で、一般診療所数は全国平均並みと言えます。しかし医師数をチェックすると、備前市に在籍する医師数は55名で、人口10万人あたりの医師数は156.34名と全国平均値245.93人と比べると約90ポイントの差があり医師不足と言えます。では今後の医療・介護の需要はどのようになっているのでしょうか。各年代の人口推移をチェックすると、15?64歳までの生産人口は2015年をピークに減少し、65歳以上の高齢者人口も2025年までは約12000人を推移する予測が、2030年には12000人を割り、2040年には10000人を下回る予想が出ています。これらのデータから、医療需要は2015年を境に減少していき、介護需要は2025年をピークに減少すると言われています。具体的には、2010年の医療需要を100と起算した場合、2020年には98、2040年には75に減少、2010年の介護需要を100と起算した場合は、2025年には112と増加しますが徐々に減少に転じ、2040年には90まで落ち込むと言われています。これらの推定値から備前市の医師需要は、今後、医師数が不足から過剰に向かう転換期を迎えると言えるでしょう。このような状況の中で、備前市の病院は今後の方向性をどのように模索しているのでしょうか。対策の目玉として、医師・看護師不足を改善する「医師・看護師確保修学貸与制度」を設けています。この制度は、備前市内の公立病院または施設に勤務する意思のある医学生・研修医・看護学生に対して、修学資金を貸与する制度です。対象になる設備は備前病院、日生病院、吉永病院、備前さつき苑の4施設となります。また、人員確保以外の課題対策を行うために、公立病院改革ガイドラインを策定し、平成21年から経営の効率化や再編・ネットワーク化、そして経営形態の見直しを行っています。具体的に抱えている課題・対策として(1)経営状態の改善(既に黒字化を達成している日生病院・吉永病院の維持/日生病院の経常黒字達成を平成30年までに実現すること)、(2)人材確保(市立病院間で医師派遣や退職医師の確保、給与や学会・研修への参加促進、勤務条件の改善など)、(3)人口減少・患者受療状況の改善(休日や平日夜間の救急受入れの体制改善、診療枠の増加、病院間・病院と診療所間の連携強化、健診・健康教室などによる早期発見・病気予防、ICTなどを活用した医療と介護の連携強化)などがあり、それぞれの対策が急がれています。
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