愛知県北名古屋市には人口86,385人(2020年国勢調査)が住んでいます。
愛知県北名古屋市の2015~2020年における人口増減率は2.68%と微増傾向となっています。
北名古屋市を含む尾張中部医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、清須市は0.04%、豊山町は2.87%となっていました。
また、尾張中部医療圏全体の人口増減率1.63%となっており、尾張中部医療圏全体よりも北名古屋市は増減率が高いエリアと言えます。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%で年々減少する傾向ですが、北名古屋市の人口増減率は2.68%のため、全国平均値のトレンドと違い、人口増加エリアであることがわかります。
次に、愛知県北名古屋市の高齢化率を調べてみると、24.40%で、北名古屋市に住む約4人に1人近くの人が65才以上の高齢者となっていました。
しかし、北名古屋市の高齢化率は、全国の高齢化率28.60%と比べると、北名古屋市の高齢化率は全国平均値より約4ポイント低い地域であることから、高齢化率が低いエリアだということがわかります。
では次に、愛知県北名古屋市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が2施設(医療法人 済衆館 済衆館病院:337病床、医療法人 光寿会 光寿会リハビリテーション病院:100病床)、一般診療所数は48施設あることがわかりました。
次に、これらの医療機関数を人口対比で換算すると、病院・診療所ともに全国平均値よりも少ない状況でした。
具体的なデータをご紹介します。
愛知県北名古屋市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.44に比べて2.32と約半分以下という低い数値でした。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値72.55に対して55.57と約17ポイント低い水準であることがわかりました。(参照元:最新の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、愛知県北名古屋市に常勤している常勤医師在籍数は128名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数281.21人と比べて148.17人と約半数近いと低い数値となっていました。
この結果から、愛知県北名古屋市の常勤医師数は全国平均よりも非常に少ない地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、北名古屋市の医療資源は、医療機関数といったハード面だけでなく、医療機関で働く医師数といったソフト面でも全国平均値より少ない地域であることがわかりました。
結果的に、他の地域に比べて医師の募集ニーズが高い地域と言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、愛知県北名古屋市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、医師の募集ニーズを推測してみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、愛知県北名古屋市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では103、2030年は103、2035年は102、2040年では104、2045年予測では107、2050年予測では110と、2020年に比べて約10%増加で推移する予想になっています。
これらの数値から愛知県北名古屋市の医療ニーズは現状よりも高くなるでしょう。
結果的に、医師の募集ニーズも現状と同じく高くなることが予想できます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では114、2030年は113、2035年は106、2040年では107、2045年予測では116、2050年予測では133と、2020年に比べて約33%増加する予想になっています。
これらの数値から、愛知県北名古屋市の介護ニーズは現状より約3割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも1.3倍に増える可能性が高い地域といえます。