愛知県江南市には人口98,255人(2020年国勢調査)が住んでいます。
愛知県江南市の2015~2020年における人口増減率は-0.11%と減少傾向になっています。
江南市を含む尾張北部医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、春日井市は0.71%、犬山市は-1.64%、小牧市は-0.42%、岩倉市は0.89%、大口町は4.43%、扶桑町は0.97%となっており、尾張北部医療圏のなかでは減少率がやや高い地域であることがわかります。
ちなみに、全国の人口増減率は-0.75%で減少傾向ですが、江南市よりも減少率は高くなっています。
次に、愛知県江南市の高齢化率を調べてみると、28.40%で、江南市に住む約4人に1人以上の人が65才以上の高齢者となっていました。
また、江南市の高齢化率は、全国の高齢化率28.60%と比べるとほぼ同じ程度になっています。
では次に、愛知県江南市の医療施設数をチェックしてみましょう。
調べてみると、病院が3施設(愛知県厚生農業協同組合連合会 江南厚生病院:630病床、布袋病院:221病床、医療法人 永仁会 佐藤病院:125病床)、一般診療所数は62施設あることがわかりました。
これらの医療機関数を人口対比で換算すると、病院も診療所も共に全国平均値よりも少ないことがわかりました。
具体的なデータをご紹介します。
愛知県江南市の人口10万人あたりの病院数は全国平均値6.40に比べて3.05と約半分の水準になっていました。
また、一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字は、全国平均値72.77に対し63.10と約9ポイント低い数値であることがわかりました。(参照元:最新の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、愛知県江南市に常勤している常勤医師在籍数は335名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数310.99人と比べて341.30人と約31ポイント高くなっていました。
この結果から、愛知県江南市の常勤医師数は全国平均より多い地域と言えます。
これらの医療資源に関するデータをまとめると、江南市の医療資源は、病院・診療所といったハード面での医療資源は全国平均レベルよりも低い一方で、常勤医師数といったソフト面では全国平均値に比べて多い地域であることがわかりました。
結果的に、全国平均的な地域に比べて医師の募集ニーズが低い地域と言えるでしょう。
しかし、今後も医師のニーズ状況が現状のままとは限りません。
そこで、愛知県江南市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックし、将来にわたっての医師の募集ニーズをチェックしてみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、愛知県江南市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では103、2030年は102、2035年は101、2040年では101、2045年予測では101、2050年予測では101と、2030年以降は2020年水準を維持して推移することがわかりました。
これらの数値から愛知県江南市の医療ニーズは現状を維持するでしょう。
結果的に、医師の募集ニーズも現状とほぼ変わらない可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では115、2030年は118、2035年は114、2040年では116、2045年予測では122、2050年予測では131と、2020年に比べて約31%増加する予想になっています。
これらの数値から、愛知県江南市の介護ニーズは現状より約3割増加し、介護領域の医師の募集ニーズも1.3倍以上に増える可能性が高い地域といえます。