熊本市の医師数は、勤務医、非常勤等を含め、実数で約3,000人と、その数は県内において群を抜いています。医療機関の数も約1,000軒あり、大学病院を始め、専門的治療を得意とする科を有する総合病院も少なくありません。
しかしながら、県の6割のドクターが市内に集中していることが長年の課題となっており、県と市、医師会などが中心となり、専門知識が学べるシステムを、県内各所に広めるべく、地域医療支援機構を立ち上げました。医師不足の解消やマッチング、キャリアアップ形成支援など、熊本大学病院はその中心となっており、名実ともに、市内はもとより、県全体の医療を支えていると言っても過言ではありません。市は、女性ドクターの復職応援も活発で、市内にある総合病院が中心となり、子育て中でも安心して仕事に臨める環境作りに取り組んでいます。具体的には、復職訓練や研修はもちろんのこと、同一診療科目にドクターを2人以上配置することや、当直・宿直・オンコール免除、24時間保育可能の場を確保するなど、大都市であり、多彩な医療機関を誇るところならではの恩恵を受けることが可能です。同時に、若手・ベテラン問わず、Iターン希望者の受け入れも積極的です。市内中心部から離れた地域は、高齢者の一人暮らしも多く、県内のへき地で抱えているような診療所不足が深刻であり、新たな土地での医療の担い手育成に、市は一丸となって取り組んでいます。