国東市は、大分県にある半島の東部に位置する人口約3万人の街です。周辺を海や山に囲まれた自然豊かな穏やかなエリアで、市の中央にある山からは放射状に28の谷が延びています。国東市は「仏の里」とも呼ばれており、神仏集合の独自の仏教文化が栄えた歴史があります。寺院や石仏が山岳部一帯に建立されるなど、さまざまな歴史遺産が残されています。瀬戸内海南西部に位置しており、県内屈指の漁場としても知られています。
市内には11校の小学校と4校の中学校があります。市では核家族化や共働き世帯の増加に伴い家庭教育の低下や地域との関係の希薄化が問題となっています。子ども達が夢や希望が持てる地域総ぐるみの「協育」を目指し、市ではさまざまな取り組みを行っています。安岐小学校と安岐中学校が文部科学省のモデル校となり、多様な学びの場を設けて実践しています。その他にも学校体力向上推進校や地域不登校防止推進教員配置事業など、学力ばかりでなく体力やいじめ解決に対する推進事業を積極的に取り入れ、学校や家庭・地域が協働して子どもを育てています。また学習意欲の向上や個性を伸ばすことを目的に、放課後を利用して市内各地域の小中学校で「学びの教室」を開き、それぞれの個性や興味に応じた指導が行われています。