和歌山県橋本市には人口60,818人(2020年国勢調査)が住んでいます。
和歌山県橋本市の2015~2020年における人口増減率は-4.41%となっています。
橋本市を含む那賀医療圏にあたる和歌山県医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、かつらぎ町は-6.03%、九度山町は-11.90%、高野町では-11.40%となっており、橋本市の人口減少率は周辺地域に比べて減少傾向が緩いことがわかります。
一方で、全国の人口増減率である-0.75%と比べると、橋本市は人口減少率が非常に高いエリアといえます。
次に和歌山県橋本市の高齢化率を調べてみました。
すると、33.10%でした。
このデータから橋本市に住む約3分の1以上の方が65才以上の高齢者であることがわかります。
そんな和歌山県橋本市の医療施設数を調べてみると、病院が3施設(橋本市民病院:300病床、医療法人南労会 紀和病院:299病床、社会医療法人 博寿会 山本病院:84病床)あることがわかりました。
また、一般診療所数は61施設あることがわかりました。
医療機関の絶対数だけでなく人口対比で換算した時の橋本市の医療機関数の状況はどのようになっているのでしょうか。
医療機関数を人口対比で調査したデータをチェックすると、和歌山県橋本市の病院は全国平均値より低くなっていました。
一方で、診療所数は全国平均値より多いことがわかりました。
具体的な数値をご紹介しましょう。
まず和歌山県橋本市の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.46に比べ4.93と約1.5ポイント低い水準でした。
次に一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字をチェックすると、全国平均値69.98に対して100.30と約31ポイント高いことがわかりました。(参照元:2022年11月現在の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、和歌山県橋本市に常勤している常勤医師在籍数は159名でした。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数253.67人と比べて261.44人と、全国平均値に比べ約8ポイント高い数値でした。
この結果から、和歌山県橋本市の常勤医師数は全国平均に比べて充足していることが予想でき、他の地域に比べて医師の募集ニーズは高い可能性があると推測できます。
結果的に、転職の際に行う条件交渉は医師より医療機関に優位に進めらる可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズが現状を維持するとは限りません。
そこで、和歌山県橋本市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックしてみましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、和歌山県橋本市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では101、2030年は100、2035年は97、2040年では92、2045年予測では85と、2020年に比べて約15ポイント増加する予想がでています。
これらの数値から和歌山県橋本市の医療ニーズは現状より減少することが予想されます。
結果的に、医師の募集ニーズも現状より減少する可能性が高いと言えます。
このように、年々医療ニーズが減少傾向にある地域は全国では一般的で、医師の転職先としてはあまりおすすめの地域とは言えません。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では114、2030年は121、2035年は122、2040年では118、2045年予測では111と、2020年に比べて約11ポイント増加する予想がでています。
これらの数値から和歌山県橋本市の介護領域での医療ニーズは現状より増えることから、医師の募集ニーズは現状よりも高まると考えられます。