和歌山県和歌山市には人口356,729人(2020年国勢調査)が住んでいます。
和歌山県和歌山市の2015~2020年における人口増減率は-2.04%となっています。
和歌山市を含む和歌山医療圏にあたる和歌山県医療圏に位置する地域と人口増減率を比べると、海南市では-6.73%、紀美野町では-10.32%となっており、和歌山市の人口減少率は周辺地域に比べて低い傾向でした。
しかし、全国の人口増減率は-0.75%となっており、この数値と比べると和歌山市は人口減少率の高い地域といえます。
そのため将来的に急激な人口減少が起こる地域と言えるでしょう。
次に和歌山県和歌山市の高齢化率を調べてみます。すると、30.80%であることがわかりました。
このデータから和歌山市に住む約3人に1人近くの方が65才以上の高齢者であることがわかります。
そんな和歌山県和歌山市の医療施設数を調べてみると、病院が37施設(和歌山県立医科大学附属病院:800病床、日本赤十字社 和歌山医療センター:781病床、独立行政法人労働者健康安全機構 和歌山労災病院:303病床、医療法人 宮本病院:283病床、済生会和歌山病院:200病床、医療法人裕紫会 中谷病院:195病床、医療法人愛晋会 中江病院:192病床、医療法人 田村病院:174病床、医療法人旭会 和歌浦病院:172病床、医療法人曙会 和歌浦中央病院:162病床、向陽病院:150病床、堀口記念病院:150病床、以上150病床以上の医療機関のみ記載)あることがわかりました。
また、一般診療所数は 377施設あることがわかりました。
では次に、医療機関の絶対数だけでなく人口対比で換算した時の和歌山市の医療機関数の状況についてご紹介します。
医療機関数を人口対比で調査したデータを見ると、和歌山県和歌山市の病院数は全国平均値より多いことがわかりました。
具体的なデータをご紹介しましょう。
まず和歌山県和歌山市の人口10万人あたりの病院数は、全国平均値6.46に比べ10.37 と約4ポイント高い水準でした。
次に一般診療所数を人口10万人あたりで換算した数字をチェックすると、全国平均値69.98に対して105.68と約35ポイント高いことがわかりました。(参照元:2022年11月現在の地域内医療機関情報の集計値(人口10万人あたりは、2020年国勢調査総人口で計算))
では次に、この地域で働く医療従事者数はどのような状況なのでしょうか。
医療従事者数をチェックしてみると、和歌山県和歌山市に常勤している常勤医師在籍数は1,596名であることがわかりました。
この常勤在籍医師数を人口10万人あたりで換算してみると、全国平均医師数253.67人と比べて447.40人と、全国平均値に比べ約194ポイント高いことがわかりました。
この結果から、和歌山県和歌山市の常勤医師数は全国平均に比べて非常に充足していることが予想でき、他の地域に比べて医師の募集ニーズは低いと推測できます。
結果的に、転職の際に行う条件交渉は医師よりも医療機関に優位に進めらる可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、今後数十年後も医師のニーズが現状を維持するとは限りません。
そこで、和歌山県和歌山市の数十年後の医療ニーズの変化についてチェックしましょう。
ここでは医師募集傾向の今後の変化を把握するために、和歌山県和歌山市の2020年医療需要の実績を100とした場合の需要変動をご紹介します。
データを確認すると、2025年予測では99、2030年は97、2035年は94、2040年では93、2045年予測では90と、2020年に比べて約10ポイント減少する予想がでています。これらの数値から和歌山県和歌山市の医療ニーズは現状より変動しないことから、医師の募集ニーズも現状を維持する可能性が高いと言えます。
では次に、介護現場における医師募集ニーズの将来推移についてもチェックしてみましょう。
ここでは「介護需要データ」をもとに医師募集ニーズを予想しており、2020年実績を100とした場合のデータをご紹介します。
すると2025年予測では107、2030年は106、2035年は102、2040年では100、2045年予測では100と、2020年に比べて増減しない予想がでています。
これらの数値から和歌山県和歌山市の医療ニーズは現状より変動しないことから、医師の募集ニーズも現状を維持する可能性が高いと言えます。